ホラクラシーとは何か? -新しい組織のあり方を考える

 

こんにちは。とむるです。

突然ですが、みなさん「組織」というものにどういう印象をお持ちでしょうか。はたまた現在、会社という組織に所属している方はいかがでしょうか。

今回の記事では、恐らく多くの人にとってはなじみのない『ホラクラシー(holacracy)』というまったく新しい組織マネジメントに関する内容を書こうと思います。

一応経営学を大学院で専攻するものとして(どちらかというと経済学をベースとした会計学ですが)、幅広く経営学の知識を取り入れようとしています。最近『ConsenSys』という企業に関心を持ち、ホラクラシーをベースとした組織をしていることを知りました。

ConsenSysに関しては、以下の記事を書いています。この記事と同時にお読みいただけたらと思います。

会計とブロックチェーン技術 ~その大いなる可能性~

2017年11月9日

ホラクラシーは、今までにない新しい組織マネジメントの構築を目指したものになります。

これまでの組織の考えを根本から揺さぶり、全く新しい組織のあり方を目指すホラクラシーをぜひ知っていただきたく思い、今回記事を書きました。

私と同じようにこれから就職しようする方や現在組織に所属して仕事をしている方、またこれから起業しようとする人などが想定する読者となります。

 ホラクラシーとは何か?

ホラクラシーを開発したブライアン・ロバートソンは、ホラクラシーを『組織を管理運営するための新しいソーシャルテクノロジー』であり、次のような要素があるとしています。

  1. 「ゲームのルール」を明示し、権限を再分配する憲法
  2. 組織を構築し、人々の役割と権限の及ぶ範囲を規定する新しい方法
  3. 人々や組織の役割と権限をアップデートするためのユニークな意思決定プロセス
  4. チームを常に最新の情報に同期化し、一緒に仕事をやり遂げるためのミーティング・プロセス

つまり、ホラクラシーという組織は、「組織の目的を達成するために組織の権限を分散させ、意思決定プロセスをスムーズに行うための自律型組織」だといえます。

ホラクラシー型組織と従来の組織の違い

ホラクラシー型組織とよく比較される従来の組織として、いわゆる「ヒエラルキー型組織」が挙げられます。

ホラクラシー型組織とヒエラルキー型組織との違いを挙げると以下のような点が挙げられると思います。

1.人を管理するのではなく、役割を管理する

これはホラクラシー型組織を知ったときに一番衝撃的だったのですが、ホラクラシー型組織には上司や部下といったヒエラルキー的な関係性は存在しません。

つまりヒエラルキーにおける役職は存在しないということになります。

その代わり仕事の権限は、個人が担う「役割」に与えられ、仕事を体系化することで業務を遂行します。

個人が担う役割の責任が大きくなりすぎた場合には、役割を分割してサークルが作られます。

2.ホラクラシーの姿は日々の業務によって自由に変化する

ホラクラシーには、一応定められた構造が存在します。

ただその構造は非常に流動的なものでこのルールは必要不可欠!といった固定的なルールが少ないです。

そのため日々の業務で発生した問題点を考慮しながらヒエラルキーの構造は絶えず改良され、変化することが求められます。

ホラクラシーを導入する企業は、増えてきていますが、どの企業も恐らくまったく同じ組織構造をしていないでしょう。

そのくらい企業によって企業に合った組織構造に変化します。

3.情報が全社的にオープンである

ホラクラシーでは、管理職が存在しません。なので情報が企業の経営者層に留まることなく、あらゆる会社情報が社員全員に共有されます。

4.人を管理するのはなく、役割と機能を管理する

ホラクラシーは、従来社長やCEOといった組織の経営陣のものとされていた組織を設計する機能の一部を全員が参加することができるプロセスとして配置します。

ホラクラシー型組織のデメリット

上記では、ホラクラシー型組織と従来の組織であるヒエラルキー型組織との比較を行いました。これだけを見ると特にヒエラルキー型組織と比べていいことづくめのように思いますが、もちろんホラクラシーにもデメリットはあります。

1.人を管理するわけではないため、社員の行動が把握しにくい

会社に管理者がいれば、管理者は今日ある社員がどのように働いているか把握する必要があり、社員の働きを見ながら役割を適切に分配することができます。

一方でホラクラシーは社員一人一人が自立している自律型組織なので、社員の行動を逐一把握することが困難です。そのため組織全体で、社員の行動をコントロールしていくことが求められます。

2.新しい組織のあり方に社員が順応するまで時間がかかる

ホラクラシーそのものが新しい組織の形態で、従来のヒエラルキー型組織で働いていた人にとっては、慣れるまでに時間がかかります。

またホラクラシーでは、常に流動的に組織が変革していくので新しい形になった組織に合わない社員も出てくると思います。

3.情報が全社的にオープンのため、情報漏えいリスクがある

ホラクラシーでは会社にとって非常に重要な情報も社員一人一人にシェアする可能性があります。

そのため社員が外部に情報を漏らしたり、競合企業に情報を漏らすリスクがあります。特に現在ホラクラシーを導入している組織は、Web系のIT企業であることが多いため、人材の流動性はとても高いです。

以上、ホラクラシー型組織を紹介してきました。ホラクラシーは、今までにないまったく新しい組織マネジメントなので、まだまだ発展途上です。しかし、ヒエラルキー型組織にはない新しい組織運営の可能性を示唆している非常に面白い枠組みになります。

この記事を読んだみなさんがホラクラシーに興味を持っていただけたらとても嬉しいです。

さらにホラクラシーについて知りたい方は、以下の参考文献を挙げておきます。前者は、ホラクラシーを考案した人が書いた書籍で、後者は、ホラクラシーを実際に導入した方が書いたサイトになります。また実際にホラクラシーを導入している日本企業の記事もあります。どちらもとても参考になりました。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

とむる

文系大学院を修了したITエンジニア。関心テーマは会計、ファイナンス、データ分析、経済学、旅行など。このブログでは、とむるの興味のあるテーマを扱っていく予定です。